治療基本方針

対象動物

1.動物とご家族に寄り添った優しい獣医療の実践

2.高度獣医療の推進

3.標準獣医療の提供

4.地域動物医療支援病院として地域の動物病院の後方支援

当院での去勢・避妊手術について

より安全性の高い麻酔,手術を実施するために以下のような事を行っています。

術前検査(手術前1ヵ月以内~当日)

・血液検査,凝固系検査
・胸部レントゲン検査
・心電図検査
※異常が認められた場合には追加検査(超音波検査,その他の血液検査等)

全ての症例において術前検査を実施しています。
手術,麻酔の安全性を高める事が目的です。
一見健康に見えても先天的な異常や疾患が見つかることがあります。

避妊去勢

麻酔薬

必ず血管確保を行い静脈注射による麻酔導入後,手術中はガス麻酔によって人工呼吸下で麻酔を維持します。ガス麻酔薬は動物病院で一般的に使用されるイソフルランではなく,少し高価なセボフルランを使用しています。 セボフルランの特徴としては以下の点が挙げられます。

・麻酔の導入,覚醒が速い
・麻酔深度の調整性と安定性がよい
・気道刺激性が低く循環抑制がほとんど起こらない
若齢の子は麻酔が安定しないことがあるため,より安全性の高いセボフルランが適しています。

避妊去勢

手術

血管や臓器に対し超音波メスによる凝固シーリングを行っています。
縫合糸を使用する場合と比べて出血のリスクが格段に減少します。また、縫合糸反応性肉芽腫が生じないメリットがあります。
また手術中は高性能麻酔器での人工呼吸を行い、生体情報モニターを用いてECG、パルスオキシメーター、カプノメーター、非観血式血圧計、麻酔ガス濃計、換気量・気道内圧等を必ず監視します。

避妊去勢

CT

潜在精巣、卵巣遺残症例など
潜在精巣(陰睾)の症例は将来的に腫瘍化する可能性があるため若齢の摘出が望ましいですが、位置が特定できない症例ではなかなか手術に踏み切ることが難しい場合があります。
超音波検査、触診等で不明な場合、CTを活用し位置を特定します。

手術の流れ

①診察
術前検査(1-2カ月の間に受診されたことのある患者さんで健康な場合は当日でも可能です。)
②当日お預かり
麻酔導入・手術実施
③一泊入院
去勢手術は日帰り、避妊手術、開腹を伴う潜在精巣の手術は一泊入院となります。
④退院
説明
退院時はエリザベスカラーもしくは術後服を着用していただきます。

当院でのデンタルケア・歯石除去について

近年の動物医療の発展により平均寿命が延び、高齢のワンちゃん、ネコちゃんも多くなってきました。
それに伴い動物たちのデンタルケアの需要も高まり、今では2020運動(20歳までに20本の歯を残す)というデンタルケアの重要性を説く動きもあるほどです。また、1年に1回の歯石除去で死亡リスクが20%低下するといった研究成果も出ているようです。それだけ口腔内の健康と全身状態はそれほど深く結びついているのです。
口臭が気になる、鼻水やくしゃみが増えた、歯がグラついているなどのお悩みはございませんか?
歯周病が進行すると、口腔内の問題だけではなく、口腔内の菌が全身に回り、心臓病や肺炎、腎臓病を引き起こすと言われています。全身状態の為にも、歯周病が重度になる前の歯石除去をお勧めしています。

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当院で行う歯石除去は全身麻酔です

当院では歯石除去は麻酔下で行います。
歯石除去は超音波スケーラーという機械で行いますが、処置中は痛みを伴います。
動物達は口を開けて待ってくれるわけではないので、麻酔をかけ、眠っている間に処置を終わらせてしまった方が苦痛は少ないのです。
無麻酔でできませんか?というお声もありますが、無麻酔だと一番大事な歯と歯茎の間(歯周ポケット)の歯石/歯垢の除去が出来ないため、表面的な綺麗さしか得られないのです。また、動物を押さえて口を開け、器具を口に入れるというのは動物の負担にもなってきます。麻酔をかける前は術前検査を行い、麻酔が可能かどうかを判断します。

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歯周病が進行すると

犬の歯周病は早い子では3才頃から始まります。歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶けていきます。そうすると歯がグラつき、痛みの原因になるばかりか、鼻水やくしゃみ、頬の腫れなどの症状が出てきます。最悪、病的骨折という事態に陥ることもあります。
抜歯をせざるを得ない状況になる前に歯石除去をして口腔内の環境を整えることが重要になります。
歯を抜かないといけない状況になる前に手を打って、それを予防してあげる事が大切です。

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歯科処置=抜歯?

多くの場合、ご家族様は歯を抜く事に対しての抵抗が少なからずあります。歯を抜いてごはんが食べられるのか?等の心配な点もあるかと思います。結論から言うと、歯を抜いたからごはんが食べられなくなるということはありません。 むしろ悪い歯を抜いて痛みや不快感が無くなり、食べやすくなります。
歯科処置=歯を抜くというイメージが強いですが、あくまで歯を抜くのは最終手段です。

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歯科処置の流れ

① 診察
現在の口腔内の環境がどんな状態なのか診させていただき、必要な処置、検査をご提案します。
② 術前検査
血液検査、胸部X線検査、心電図検査を実施。
③ 処置
麻酔下で歯石除去を行います。状況によってCT検査や歯科X線などの検査、抜歯の処置が加わります。
④ お迎え・処置後のデンタルケアの指導
キレイになって終わりではありません。むしろここからがスタートです。
自宅でのデンタルケアをしなければ数年で元通り。そうならないように自宅でのデンタルケアをしっかり行っていただきます